お客さんに良く聞かれる事です。
「7分と3分ってどっちが玄米に近い方でしたっけ?」
これ米屋でもない限り、答えをそのまま覚えても時間が経つとどっちがどっちだか分からなくなりますよね!
この問いの正解は3分の方なんですが、さて、ではどう覚えれば記憶に残りやすいのか?
これはどっちがどっちとそのまま覚えるより、精米について全体像を覚えてしまう方が記憶に残るのではと考えます。
まず「玄米」、これはお米からもみ殻を取っただけの茶色のお米のことです。
一般的に知られていて食べなれているお米は「白米」です。
「白米」は「玄米」の表面の、茶色いヌカになる部分を全部削ったお米の事を指します。
ではこの白米に精米した時に「玄米」全体の何%が削られるのか?
これが一つの覚えるポイントで、これを覚えていればその後の理解も進むと思います。
答えは約10%で、「白米=約10%削る」と覚えて下さい。
そして、「玄米」の表面を約10%削ると白い部分が出てくる、また「白米」の表面を茶色いヌカになる部分が約10%覆っているという見方も出来ます。
このことを記憶していると後は簡単です。
「玄米」表面の約10%削るのが「白米」なら、「玄米」の表面約3%を削るのが3分づき、表面約5%を削るのが5分づき、表面の約7%を削るのが7分づき。
と数字をそのまま覚えれば良いだけです。
ということで最初の問い「7分と3分ってどっちが玄米に近い方でしたっけ?」
は数字の小さい3分の方が3%しか削らないのでより玄米に近いんだな、という事がすぐ理解できると思います。
さて分づき米についてお話ししましたのでついでにもう少し。
白米でも分づき米でも、約何%とあいまいな数字になってますが
これはお米によって表面のヌカ層にばらつきがあるためです。
例えば全体の10%削ってもまだ若干茶色くヌカ層が残ってしまうお米もあるし、逆に9%削れば極端な言い方をすると真っ白になるお米もあるという事です。
またどの程度から白米と呼ぶか?
というのは人によって違い、要はお米屋さんによって違うという事です。
概ね8%~10%削ってあれば一般的に白米と感じれると思います。
要はパッと見、白いお米だ、と感じれるという訳です。
一応うちでは約10%をひとつの目安、それと色の目視で精米の加減を調節しています。
また以上の事から、9分づきと白米は1%の違いしかありませんのでほとんど見た目は変わりません。
同じように、8分と9分もほとんど変わりません⇒7分と8分もほとんど変わりません・・・
となっていきます。
という事で分づき米というのは、かなりあやふやなんですね。
また上述したようにお米によってヌカ層の量に違いがあるのと、これまた困ったことにお米によって固い柔らかい、水分が多い少ない、気温が高い低い、などでお米の削れ方に大きな違いが出てきます。
これらの事が要因で分づき精米は何気に気を使う作業で、求めている数字と色を完璧に出すのがとても難しい。
というより不可能に近いものもあります(精米器の圧力の加減もデジタルなので、こことここの間にボタンがあれば丁度だろうなぁ、みたいなこともしばしば・・・)
今のところ大きなクレームは頂いておりませんが、おそらくお客さんの中には「あれ、この前の5分づきよりちょっと色が薄いな、濃いな」こう思った方も結構いるんじゃないかと思います。
一応どのお米がどれくらいの圧力でどれくらいの%削れるか、という数字のチェックを怠らずにはいるのですが、ちょっとした色の違いはどうかご勘弁を・・・
とイクスキューズしておきます。
でもあまりにも求めていたものと違っていたら遠慮なく仰って下さい!
自分の勘違いだったりする事もある訳なので(*_*;